会いたい人がいる。
株式会社エスパシオ代表の下田直人さんである。2002年に社労士として開業し、その後「就業規則の神様」と呼ばれ全国にクライアントをもつに至ったが、2014年にセミリタイアし、現在は多方面で活躍されている。
はじめの出会いは、私が人事として就業規則の改定作業をしていた時、タイトルに引かれて「「勝ち組企業」の就業規則」を購入した。
そこには、単なる法定書類としての就業規則ではなく,社員がやる気の出る。会社を守るためのノウハウとして興味深く読んだが、特段著者には関心はなかった。
下谷さんに興味を持ったのは、社労士の勉強に飽きていた時、現役社労士の働きぶりを知る事で刺激を受けようと購入した「社会保険労務士の世界がよくわかる本」で人となりを知った時からだ。そこにはノウハウやテクニックでなはく、社労士としての大義を持つことの大事さを説いており、その生き方が勉強の励みになった。
そして今回近刊となる「人が集まる会社、人が逃げ出す会社」を読んだ。陽明学の伝習録を学び、人間は生まれながらに善の意識(良知)を持っているとして、仕事の本質を就業規則(ルール)コンサルティングから、幸福な職場作りへ転換された事が書いてあり、様々な心温まる経営者の取り組みが紹介されていた。
一度、下田さんのWebのセミナーに参加した時、印象深い話を伺った。「時々、経営者のエゴをぶつけられたり、従業員の利益にならないやり方を求めてくる経営者もいるのではないですかと、聞かれることがあるのですが、なぜか自分のお客様の中には、そのような方は一人もいないんですよね。自分の考えに共鳴しないお客様はもともと近寄ってこないんじゃないですかね」と。
共鳴した。自分もそうありたいと思った。
今も、社労士界では講演も引っ張りだこの存在だ。いつか会ってご挨拶したいと思う。
同志として。

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