労働法、社会保険法、そしてそれぞれの一般常識と白書。。。とにかく社労士試験は範囲が膨大です。
範囲というよりも、もはや沼状態。本試験では専門職でもわからない(知らない)問題が少なからず出題され、受験者のココロをポキポキ折ります。
だからこそ、基本を押さえ、基本を確実に得点すること。
と、資格試験の講座では口を酸っぱくして言われます。しかしながらその基本がまた膨大。似たような名称の専門用語はあるわ、年号や日数や数字も無数にあるわ、法令に出てくる名称は漢字ばかりで長いわ、でシニアの受験生は日々、忘却曲線との闘いです。
本屋に行けば暗記法の書籍を買いあさり、記憶しやすい図解の参考書があれば買い求め、雑誌で「忘れない勉強法」などと特集があれば本屋へ走り。記憶をするための(勉強ではなくて)読書や費用を相当かけました。
そこで、きめ技です。
8年かけて自信をもってお勧めする最高の勉強法は、安川康介さんの書かれた「科学的根拠に基づく最高の勉強法 」の中にある「アクティブリコール」です。
この本は、通勤電車で隣のおじさんが読んでたのを見て、藁にもすがる気持ちでAmazonでポチした本で、アメリカで医師免許の資格を取った安川さんが、既存の勉強法の効果に科学的な根拠がない事を示しつつ、米国の科学的に評価された学習法を自身の経験を踏まえて解説されています。
その、いくつか紹介されてる学習法の中で「アクティブリコール」とは、
①まず、覚えたい事を読む
②元の情報を見ないで書き出す
・書き殴りで良い
・覚えにくいのは声に出す(プロダクション効果)
・誰かに教えるつもりでアウトプット(プロジェ効果)
③わかっていない事、忘れている事についてテキストを見直す
④①と②を繰り返す
⑤時間をおいて①-③を繰り返す
という流れ。
私の場合、具体的には問題集でひたすらこれをやりました。
①問題集を解く
②誤答や論点を間違えていた問題の解説を読む
③直後に、ノートに正答の論点を書きなぐる。(専門用語もちゃんと書く)
④この時、論点がちゃんと書けなかったときは、もう一度解説を読む
⑤もう一度、ノートに論点を書きなぐる
⑥ちゃんと書けたら、もう一度、論点を書きなぐる
この繰り返し。ポイントは脳に負荷をかけることだそうです。
このやり方の良い点は、
①あいまいな記憶では論点は書けない
②思い出しながら書くこと(手を動かすこと)で脳ミソに刺激が伝わる
③書くことで、数字や専門用語を覚える(読んでるだけだとスルっと抜ける)
④何回も書くうちに、論点を正確に記憶できる
⑤ノートをあとから見直したときに、自分が手こずった論点(繰り返し書かれている)が、
はっきりわかる。
ということ。私は目に刺さるように赤のボールペン(サララ)を使って、とにかく書きなぐりました。誰に見せるわけでもなく、読めなくてもOK。記憶をたどりながら手を動かすことに意味があります。
論点を自分で正確に書き出せれば、多少の応用問題が出ても対応は可能です。
正直、8回目の本試験は、法改正のまとめと、このアクティブリコールのノートだけを持って会場に臨みました。ノートをぱっと開いて、苦戦した論点だけが目に飛び込んできますので、余計な復習は一切しませんでした。
この時の問題集は、先に紹介したユーキャンの「テーマ別問題集」「5年分の過去問」そして「模擬テスト」です。
たぶん、これだけをしっかりやれば、社労士試験は1年で合格できると思います。
費用をかける必要はありません。安川さんは、書きなぐることが大事なので、雑紙でもよいとおっしゃっています。
ぜひ、一度お試しください!
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